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映画タイアップ多数の”ホラー”なお菓子 中西奇怪菓子工房。

2021.07.04

「目玉ゼリー」に「脳みそレアチーズケーキ」など、ネーミングを聞いただけで好奇心をそそられ、でも食べるのにちょっぴり躊躇してしまいそうなお菓子の数々。作るのは「中西怪奇菓子工房。」(豊中市)のナカニシ ア由ミさん。趣味だったホラーお菓子は、今や映画のタイアップやイベントなどで引っ張りだこだ。

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脳みそレアチーズケーキと目玉ゼリー

脳みそレアチーズケーキ(左)と目玉ゼリー

ナカニシさんが作るお菓子は、色鮮やかなブルーの瞳の目玉ゼリーや脳みその形をしたレアチーズケーキ、人の指をもぎ取ったキャラクターのクッキーなど、不気味ながらポップでかわいい印象。その作風の由来について「学生の頃から、アメリカのホラーコメディが好きだったんです」という。

クランベリーソースの血液で目玉ゼリーを仕上げ

クランベリーソースの”血液”で目玉ゼリーを仕上げ

普通の主婦だったナカニシさんが今の仕事をするようになったのは、娘さんへのキャラ弁作りが始まりだった。「お弁当作りが苦手だったので、気持ち悪い見た目なら味を諦めてくれるかなと思いました」。細かい作業が好きだったため、苦手なはずが意外とハマった。

お菓子でも作るようになり、SNSにアップすると「欲しい」という人が続々と現れたため販売を開始。パートの合間に作っていたが、次第に注文が増え、約7年前、お菓子作り一本でやっていくことを決めた。

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「娘が食べても安心なものを作りたい」と添加物は極力使用を控える。一方で食感や見た目の色味にはこだわり、食材選びや配合は妥協しない。

例えば目玉ゼリーの充血で使う”血液”は、無添加のクランベリーソースを使用。絶妙な色を出すため2種類を配合していたが「1つが生産中止になったので、今また研究中なんです」と話す。

「ファンタスティック・プラネット」のクッキー

現在公開中の映画「ファンタスティック・プラネット」とタイアップしたクッキー

そんな魅力あふれるお菓子は人気を呼び、季節のイベントはもちろん、プロポーズの演出に使うという強者も現れるほど。店を始めて間もなく、人気ホラー映画から小道具のオファーも舞い込み、その後も様々な映画とタイアップしている。

昨年末、地元・豊中市のふるさと納税返礼品にもなった。7月には新たなタイアップ企画も公表される予定だ。

※販売は基本的にオンラインのみ。

 

◆「中西奇怪菓子工房。」は2021年7月30日発売の「北摂まち本」でも紹介しています。

表紙

北摂まち本 990円

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