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【阪神神戸】事前準備と知識で地震に備えよう

2019.09.09

阪神・淡路大震災から24年。今後30年で70~80%の発生確率となっている南海トラフ地震では、津波の影響も大きいと予想され、神戸市内では震度5強から6強の地震が発生してから約80分で津波の第一波が到達する予想となっている。地震の揺れが1分以上続いたら、津波が来ると想定し、より遠くて高い場所へ避難を行おう。

また、普段から自宅周りの点検やチェックリストを使用して非常用バッグの中身の確認を実施し、急な災害に対応できるようにハザードマップを確認し、家族や近隣の人と避難場所や経路、連絡方法等、話し合いをしておくことが大切だ。

神戸市では、阪神・淡路大震災の経験と教訓を活かし、気象情報や被害情報を収集して避難勧告などの情報や災害対応の共有などを迅速かつ効率的に行えるよう「新・危機管理システム」を導入するなどIT技術の防災への活用・運用に取り組んでいる。南海トラフ地震に向けて担当者は、「地震で発生する津波対策として、防潮堤のかさ上げなどの補強による【ねばり強い構造】への工事を実施し、防潮堤の開閉を確実かつ迅速に行えるよう遠隔操作化も進めています。また、地震による断水時にも神戸市民152万人に12日間供給できる貯留機能を備えた大容量送水管を市街地に完成させています」と話す。 防災対策を知った上で、家庭内備蓄など身近なところから備えをすすめていこう。

震度による揺れと想定される被害の状況
〈震度7〉
耐震性の低い鉄筋コンクリート建物は、倒れるものが多くなります。耐震性の高い木造建物でも、まれに傾くことがあります。
〈震度6強〉
はわないと動くことができません。耐震性の低い木造建物は、傾くものや倒れるものが多くなります。
〈震度6弱〉
震度6弱 立っている事が困難になります。耐震性の低い木造建物は、瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがあります。
震度5強〉
物につかまらないと歩く事が困難です。棚の食器類や本で落ちるものが多くなります。補強のないブロック塀が崩れることがあります。
〈震度5弱〉
大半の人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じます。棚の食器類や本が落ちることがあります。

準備したい非常持出品
持出品の重さの目安は最大男性で15kg、女性で10kg程度。

持ち出し品リスト基本品目(例)
〈飲食〉飲料水・携帯食・非常食
〈装備〉ヘルメット・頭巾・帽子・ホイッスル・手袋・懐中電灯
〈情報〉携帯ラジオ・携帯電話・連絡メモ・備えリスト・身分証明書・筆記用具・現金
〈救急〉救急用品セット・持病薬・常備薬
〈衛生〉マスク・簡易トイレ・トイレットペーパー・ティッシュ
〈防寒〉使い捨てカイロ・ブランケット
〈汎用〉ハンカチ・手ぬぐい・タオル・安全ピン・ポリ袋・テープ・ビニールシート類・ライター・マッチ

※神戸市地震減災ガイド「南海トラフ地震・津波に備える10のポイント」から引用

記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。