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ダルマと緑に溢れた「勝尾寺」の薦め

2020.09.18

文・写真/編集部 わっちゃん

多くの自然が残りつつも交通アクセスや利便性の良さから、関西圏でも特に高い人気を集める北摂エリア。1960年代以降、計画都市として良好な住環境を整備してきた国内有数の巨大ニュータウン「千里ニュータウン」を中心に、成熟した住宅街が広がる我が地元だ。

特に千里中央駅周辺は関西圏の「住みたい街ランキング」で上位を維持しており、さらに北側の箕面市では山地ならではの緑豊かなスポットが点在している。
その中でも、1歳半から北摂に住む自分の好きな場所が「勝尾寺」。少し前に訪れた際の写真と共にその魅力をご紹介しよう。

入口にあった巨大ダルマ

 

場所は阪急箕面駅もしくは地下鉄千里中央駅よりバスおよびタクシーで約20分前後のところ。箕面国定公園の真ん中にあり、1300年の昔より勝運の寺として信仰が深い。大阪府下でも唯一自然の残された場所で、四季折々の花や鳥など移ろいゆく大自然の表情が楽しめる。

慶長8年(1603年)、豊臣秀頼によって再建された山門

 

紅葉シーズンにはライトアップされ、幻想的な風景が広がるのも特徴。入って少し歩くと至る所から無数のダルマたちがお出迎えしてくれる。その様は幼少期に一種の恐怖を覚えたほど・・・笑

仲良し3人組
あなたの恋を皆で応援♡

 

住職の仕業か、はたまた参拝者が置いていったのか、個性に満ちた並び方で主張してくる彼ら。今となってはとても愛くるしいダルマたち。思わず足を止めてカメラを向けてしまうのだ。

まるで井戸端会議
誰や、ワシをこんなとこにほってったんは

 

実は境内や山道に並ぶダルマたちは一つひとつ手描き。作られた年代や描き手によって微妙に表情が異なっているのがおもしろい。最近のダルマは目尻が細まっていて、少し柔らかな印象である。

睨みをきかせている一昔前のダルマ
立派な本堂

 

ここでは西国二十三番札所のご本尊十一面千手観世音菩薩さまが祀られている。本堂の横には名物の「ダルマみくじ」(1回500円)が引ける御守授与所があり、紅白どちらか直感で選ぶ人、はたまた好みの顔に手を伸ばす人など様々だ。みくじを引いた後は思い思いの場所に置いていっても良し、持ち帰って家に飾るもまた良し。。

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大凶が出ても大丈夫
だってすぐ隣に厄除けの鐘があるんだもの

 

そしてもう一つ有名なのが「勝ちダルマ」。一般的に願い事を強く念じながら右目に墨を入れ、成就したらもう片方の目を描くそうな。つまり、ここにある両目が揃ったダルマは願いを叶えたダルマたちなのだ。

勝ちダルマ奉納棚

 

願いを叶えた勝ちダルマはこのように奉納される。黙して語らずのダルマたちだが、それぞれに熱き物語が秘められている。

本堂付近からは大阪平野が一望できる

 

もうここまできたら涙なしにダルマを語ることはできない。彼らに託した願いや、何かに「勝ちたい」と決めた覚悟。それらを胸に抱き帰る頃には、道中のダルマたちがきっと優しくあなたの背中を見送ってくれることだろう。

もはや風情すら感じさせる2人、おっさん〇ラブだ

 

※本記事の記載内容は取材当時のもので、あくまで編集部の主観です

 

勝尾寺
公式WEBサイト
http://www.katsuo-ji-temple.or.jp

記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。