新型コロナに負けるな!関西の地域映画文化を守りたい「Save our local cinemasプロジェクト」
2020.04.22
新型コロナウイルスの影響で、苦境に立たされた京阪神の小規模映画館やミニシアターが、現状を打開しようと奮闘中だ。
京阪神には、小規模映画館やミニシアターが多く存在している。大手シネコンでは配給されない作品や過去の名作を上映したり、製作者を招き独自のイベントを企画するなど、各館の個性を出した手法で関西の映画文化を支えてきた。しかし新型コロナウイルス感染症の影響で、動員は2月後半から悪化、3月には激減。存続の危機が迫る中、日頃から連携してきた13館が「Save our local cinemasプロジェクト」を立ち上げた。メインは「関西劇場応援Tシャツ」(3,000円)のネット販売だ。4月6日から12日の販売期間で、予想を超えて1万枚以上の申し込みがあった。売り上げは諸経費を差し引いた金額を参加劇場に均等分配される。
関西劇場応援Tシャツ
神戸では「元町映画館」「神戸映画資料館」「パルシネマしんこうえん」が参加した。元町映画館支配人の林さんによると、緊急事態宣言を受けて休館する直前には、1日10人以下にまで動員が落ち込んだとか。プロジェクトの支援に感謝しながらも、先の見通しはまったく立たない状況という。休館中はSNSや動画配信を利用し、映画館を身近に感じてもらえる情報を発信したり、劇場上映予定の作品をネット配信するなど新たな展開も考え、ホームページでは独自に寄付も募っている。映画館が再開したら、関西劇場応援Tシャツを館内で販売する予定だ。
プロジェクトに参加してくれたり、SNSなどを通じて応援コメントをくれる映画ファンに後押しされ、関西のミニシアターは、様々な取り組みを通じて再開を目指している。
元町映画館
https://www.motoei.com/
神戸映画資料館
http://www.kobe-eiga.net/
パルシネマしんこうえん
http://www.palcinema.net/
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