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ノスタルジックな雰囲気が漂う レトロ喫茶探訪

2022.01.16

近年、SNSなどを中心に再評価の熱が高まっているレトロ喫茶。
ノスタルジックな佇まいには、地域密着で人々に寄り添っているからこそ生まれる居心地の良さがあふれている。

寒さが一段と増すこの時期、温かいコーヒーとともに、いつもとひと味違うレトロな雰囲気を楽しんでみてはいかがだろうか。

 

個性豊かなマスターが極上の一杯でお出迎え
MAC 珈琲専門店(茨木市元町2-23)

ピザトースト(450円)、マイルド・アメリカン(380円)

茨木きっての老舗喫茶店。現在のマスターがオーナーとなって以来、40年以上、商店街における憩いの場として地元住民たちが日々、足を運ぶ。細部まで心遣いが行き届いた一杯は、注文を受けてから豆を挽き、長年積み重ねた熟練の技でドリップ。時間帯によって風味を変えるなど、ブレンドに対するマスターのこだわりが込められている。

 

 

大型商業施設の中で列車旅気分のひととき
カフェトレイン オリエント(吹田市朝日町2-101 イオン吹田店専門店街 2F)

フルーツパフェ(720円)、コーヒー(420円)

JR吹田駅前にある1979年開業の「吹田さんくす」とほぼ同時にオープン。店名のモチーフは、ヨーロッパを走る列車・オリエント急行で、細長い店舗を食堂車に見立てて内装が作られた。北摂を中心に喫茶店などを複数展開していた創業者の後を継ぎ、現在は息子さんが、定食からスイーツまで、バラエティー豊かなメニューを提供している。

 

 

駅直結でたどり着く千里のレジェンド喫茶
ニューアストリア(豊中市新千里東町1-3 -8 せんちゅうパル専門店街 B1階)

カツサンド(700円/野菜抜きは650円)、ブレンドコーヒー(400円)

日本万国博覧会(万博)の開催と同じ1970年の創業。当時、万博会場へのアクセスのために北大阪急行「会場線」が使用され、現在の千里中央駅の正式開業は万博閉幕後だったため、開業時の客足はゆるやかな
ものだった。その後、千里ニュータウンの発展で同駅に人の往来が急増し、半世紀のときの中で、店は3世代に愛される憩いの場となった。
名物として創業時から愛されているカツサンドは、かつて高島屋のサンドイッチパーラーに勤めていたオーナーが編み出したもの。カツから出る肉汁が自家製のソースやマヨネーズと絡み、パンに染み込んで、ジューシーでボリューミーな食べごたえを生み出す。

 

 

名曲の調べに乗せ優雅なひとときを
秀辺留豆(高槻市上田辺町1-17)

コーヒー マイルド(450円)

店主の吉田進さんは、大学でピアノを学んでプロの音楽家を目指していたが、卒業後3年間の挑戦を経て転身を決意。JR高槻駅から徒歩すぐの住宅街で1979年、当時、若者たちのたまり場として流行していた喫茶店を開けた。
吉田さんがサイフォンで丁寧に淹れるコーヒーは、豊かな香りと味わいで極上のくつろぎを演出。数ある品種の中でもマンデリン、ガテマラが人気の上位を争う。店の奥にはイギリスの老舗メーカー・タンノイのスピーカーが鎮座し、優雅なオペラやピアノ曲を奏でる。ひらめきで制作しているという吉田さん自作の絵画やアート作品も店内に彩りを添える。

 

 

ジャズの音色が響く大人のカフェタイム
モントレー(豊中市中桜塚1-2-38)

コーヒー(380円)

阪急岡町駅の目の前、原田神社を中心に広がる商店街で、1979年から営業を続けている。ウッディーな趣の店内では、年代物のJBLのスピーカーからジャズの音色が流れ、心地よい雰囲気を醸し出す。店主のこだわりというリチャードジノリのコーヒーカップで淹れられる一杯は、BGMとあいまって大人の休憩時間を演出する。

 

北摂のレトロ喫茶の情報は、書店で発売中の「北摂まち本」にて紹介している。他にも銭湯や商店街など、“まちの歴史や文化”を様々な切り口で深堀りしている。まだまだ知らない北摂の魅力を探してみよう。

 

※画像をクリックすると「City Life Shop WEB」が開きます
<北摂まち本>
定価:990円
ページ数:224P
販売:北摂の書店
City Life Shop WEB、amazon.jpでも購入可能

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