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俳句コーナーVOL.54 入選作品を紹介!

2024.02.27

1月25日締切りでご投句いただいた中から、
山口昭男先生に入選作品を選んでいただきました。

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【 優秀賞 】

私だけゆっくり歩く十二月

高槻市 葉月庵 郁斗
十二月という季語を角度をかえて詠っています。そこに新しい十二月の息吹が感じられます。行き交う人の速足は十二月。そんな中でも作者だけは、ゆったりと時間を過ごしたいという思いが伝わってきます。

 

【 入 選 】

初夢の中から戻す母の声

伊丹市 今﨑 弘一
お母さんの声を初夢で聞きました。思いはすべて「戻す」に託されています。

柚子に名をつけて呼びたる柚子湯かな

枚方市 菅井 香永
湯には少しの柚子。ひとつひとつに愛着が生まれ、愛おしくなります。

※シティライフ3月号の紙面に間違いがありました。
「柚子に名をつけて呼びたる柚子湯かな」の最後の「な」が抜けておりました。訂正してお詫びいたします。大変申し訳ございませんでした。

小雪舞う海の向こうの知らぬ街

大阪市 平川 直子
知らぬ街への憧れが感じられます。いつかは行ってみたいという思いも。

チルチルと風花に陽の軽みかな

茨木市 山﨑 登代子
「チルチル」が面白い。風花の舞っている様子であり日射しでもあります。

ぼんやりをベンチに残し冬夕焼

豊中市 山上 秋葵
自分のぼんやりとも取れます。ぼんやりとした人とも取れてほっこりします。

 

【 佳 作 】

冬麗やグググと伸びする路地の猫

吹田市 小松 紀子

傷心に見渡す限りのユリカモメ

豊中市 藤 誠

何もかも手に入れたくてライラック

高槻市 土井 あくび

地下鉄の軋み悲鳴に似る寒波

吹田市 田村 由紀子

平和ってのどかな子山羊福寿草

大阪市 平川 直子

 ◆ つぶやき評 ◆ 
作品については添削していません。定型にはまっていなかったり助詞が混乱したりというところも、作品としてよければそのまま掲載しています。確かな作品を送っていただくためにも、送付の際の再確認を御願いします。

※先月号で選句された角島健二さんの句に誤字がございました。正しくは「をちこちに音いろいろや十二月」。お詫びして訂正いたします。編集部

 

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〈 選 者 〉 山口 昭男(やまぐち あきお)

1955年 神戸市生まれ。1980年「青」に入会。波多野爽波に師事。
2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。編集担当。
2010年俳誌「秋草」を創刊し主宰する。毎月発行。句集に『書信』『讀本』『木簡』『礫』がある。
2018年句集『木簡』で読売文学賞受賞。日本文藝家協会会員。

 

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【 俳句の応募方法 】
氏名・住所・年齢・明記のうえ、ハガキ、封書、FAX、下記の応募フォームのいずれかからご応募ください。

【 宛 先 】
〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-13-23
株式会社シティライフNEW 俳句係まで
FAX 06-6368-3505
https://pro.form-mailer.jp/fms/f413b102177160

【 応募フォーム 】
※締め切りは毎月25日必着
※いずれも一人5句まで
※掲載は次々号となります
※佳作は掲載をもって発表とさせていただきます。
※お名前と作品を掲載します。

 

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山口昭男先生の最新巻の紹介

シリーズ自句自解Ⅱベスト100 山口昭男定価1500円+税 版元 ふらんす堂

既刊句集より100句抄出して著者みずからが解釈を付したもの。一句が出来上がるまでの作家の推敲のあとをたどることができ、実作者の句作りにおおいに役立つ入門書である。(Amazonなどで販売中)

 

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