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音楽のCOCOLO vol.56 時を超えて蘇る「中島みゆき」

2024.01.31

時を超えて蘇る「中島みゆき」

ALBUM Singles
ARTIST 中島みゆき

番組開始10年目を迎えた『J-POP LEGEND FORUM』が去年4月に『J-POP LEGEND CAFÉ」として新装開店。表舞台に留まらず裏舞台から市井の存在まで日本の音楽界の様々な伝説を紹介する中で先月「中島みゆき」を特集。1976年から86年までの全シングルを集めた3枚組『Singles』を取り上げた。収録曲40曲中21曲までがアルバム未収録。AB面という概念が消滅してしまった配信時代では考えられないベスト盤だ。番組で全曲を語ってくれたのが88年以来全作品を手掛ける音楽監督、プロデューサー、瀬尾一三。彼が関わる前の作品をロスの伝説的なエンジニアと二人でリマスタリングして音色や音像、彼女の歌声まで根底的に蘇生した画期的なアルバム。アナログからデジタルに移行する時代の中島みゆきが求めていた音楽が時を超えて蘇った。

中島 みゆき/1952年生まれ。北海道札幌市出身。1975年にシングル『アザミ嬢のララバイ』でデビューした。4つの年代にわたってシングルチャート1位。また作詞・作曲を手掛けた作品が5つの年代にわたってオリコンシングルチャート1位を獲得したシンガーソングライター。

 

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田家 秀樹 HIDEKI TAKE

日本のロック・ポップスを創世記から見続ける音楽評論家。1969年「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍。2018年には台湾清華大学に所蔵CD約15,000枚を寄贈。戒厳令下の1949年から87年まで日本の音楽が遮断されていた台湾において、日本の流行音楽史を知ることができる貴重な資料として活用されている。著書に『陽のあたる場所/浜田省吾ストーリー』『ラブソングス/ユーミンとみゆきの愛のかたち」(以上角川書店)、『風街とデラシネ・作詞家 松本隆の50年』(KADOKAWA)など多数。近刊は3月予定の『80年代音楽ノート』(ホーム社)。
担当番組は『PRIME STYLE FRIDAY』 (金曜10:00〜14:00)、『PRIME STYLE SATURDAY』(土曜 10:00〜14:00)。

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